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開業を成功させる
事業計画

開業スタッフの募集と人選 

注意すべきポイントとは?

勤務医であった方がクリニックを開業した時、最も大きな変化の一つは「雇われる側」から「雇う側」になるということです。

スタッフを雇うことは、金銭的なインパクトも大きく、また法的に、社会的に責任を負うことでもあります。失敗しないよう、慎重に行いたいものです。

今回は、事業計画を立てる際にぜひ知っておきたい、医療法人・クリニック経営における開業スタッフの募集と人選のポイントについて解説します。

知人・同僚を雇うメリット・デメリット

開業スタッフのメンバーを考える時に検討すべきことは、知人や元同僚など、元々知っている人を雇うか、求人広告などで公募するかということです。

知人、元同僚などを採用するメリットは、気心が知れ、意思疎通がしやすいこと。同じ職場で仕事をしていた人であれば仕事の進め方も共通理解があり、スキルや人格などもわかるため安心感があります。

しかし、その安心感が落とし穴になることも。労働条件や組織内の立場などが曖昧になり、トラブルになることがあります。

「言わなくてもわかるだろう」という認識は禁物です。むしろ、親しい間だからこそ、今までの関係が変わることを、双方がしっかり認識する必要があるのです。

基本はパート 労働条件等は文書化を

公募のメリットとしては、広く必要な人材を募集できること。職種ごとに、地域の他院と比べての相対的条件を認識し、募集条件(給与等)を打ち出してください。

人を雇うことは法的に大きな責任を負います。労働契約書等で、採用条件はしっかり文書化することが大切です。「口約束」は、不信感に直結することになります。

雇用形態としては、まずはパートを基本としてください。常勤スタッフの場合、社会保険加入が必要となるため負担は大きくなります。

クリニック経営では人件費が利益とキャッシュに大きく影響します。常勤スタッフの雇用は軌道に乗った後で検討しましょう。

募集と人選を成功させるためのポイント

注意したいのが、開業日までの時間。採用決定が開業ぎりぎりになることが多いのですが、直近のスタッフ採用は、専門家はもちろん、事務スタッフでも厳しくなります。

また「オープニングスタッフ」の採用は比較的容易ですが、開業後の採用は意外と集まらないものです。時間的な余裕をもって、慎重に人選を行いましょう。

また、開業スタッフを選ぶドクターは、経験や能力、資格を重視し過ぎる傾向があります。しかし、クリニックのスタッフは、経験・能力より「人柄」と「やる気」を優先すべきです。

他院での経験があるスタッフにありがちなのが、自分のやり方にこだわり、新しい職場のやり方に合わせないタイプ。こういったタイプのスタッフは周りにも悪影響を与えます。病院スタッフは人の入れ替わりが比較的多く、各地で問題を起こしている問題スタッフも残念ながら相当数います。

いかがでしたか。スタッフの募集・人選は、開業後スムーズにスタートを切るための最重要ポイントの一つ。募集には時間的な余裕を持ち、慎重に人選することが大切です。

また、ドクターと雇用されるスタッフでは、仕事の動機付け、認識が異なることが当然。双方が納得し、気持ちよく働ける環境作りを心がけましょう。

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