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クリニック経営に
役立つ節税知識

その費用は交際費、福利厚生費、会議費?

医療法人の交際費には、経費計上額に制限があります。
ですから、本来交際費に算入しなくてもよいものを計上していないかについては、気を付けたいところです。

とくに注意したいのが、交際費と紛らわしいいくつかの勘定科目です。医療機関で発生する可能性がある費用を科目別に紹介します。

交際費と紛らわしい費用① 会議費

会議費はその名の通り、どのような事業でも必要となる「会議」に関する費用。
社内での会議はもちろん、取引先との打ち合わせの費用も会議費となります。

会議費には、貸し会議室などの会場の使用料、お茶やコーヒー、お菓子、軽食などの費用、資料代などが含まれます。

たとえば、ホテルなど大きな会場を借り、外部の方々を交えたミーティングを行う場合も、会場費や飲食費は、会議費に該当するため交際費にはなりません。

もちろん、事業に必要な話し合いを、適切な相手と行ったかが重要となりますので、参加者や内容などを説明できるようにしておきましょう。

交際費と紛らわしい費用② 福利厚生費

交際費は、得意先や仕入先その他、事業に関係のある者に対する接待、供応、慰安、贈答などの行為のために支出する費用です。

もっぱら法人内部のスタッフの慰安のために行われる、新年会や忘年会などのイベント、社員旅行などのための費用については、交際費ではなく、福利厚生費として経費に計上できます。

また、スタッフやその親族に対し、一定の基準に従って支給される、結婚祝いや出産祝い、香典やお見舞いなども福利厚生費に当たります。

交際費と紛らわしい費用③ 広告宣伝費

広告宣伝費は、不特定多数の者に対する宣伝的効果を意図した費用です。

交際費と見分けがつきにくい広告宣伝費としては、医療機関ではあまりないケースかもしれませんが、商品を購入した人に対し景品を交付したり、製品の試飲、試食、見本品や試用品を提供した場合の費用などがあります。

医療機関でも発生する可能性のあるものとしては、医院名が入ったカレンダー、手帳、手ぬぐいなどを配る場合、その費用は交際費ではなく広告宣伝費となります。

交際費と紛らわしい費用④ 寄附金

寄附金とは、金銭等の無償の供与です。交際費と異なるのは、事業に直接関係のない者に対する金銭贈与であることが挙げられます。

例として以下のようなものがあります。

(1) 社会事業団体、政治団体に対する拠金
(2) 神社の祭礼等の寄贈金

なお、寄附金は損金算入額が制限され、寄附する先によって扱いが異なります。詳しくは税理士にご確認ください。

税理士とのコミュニケーションが大切

交際費は、他の勘定科目との違いが微妙になることがあり、税務当局も注視しています。長い間、交際費以外の科目で処理していた費用が当局の指摘により否認されることもあります。

ここで大切なのが普段から税理士とコミュニケーションをとること。

交際費の計上で迷ったら、必ず税理士に確認する習慣をつけましょう。

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